ABOUT
信州いいづなりんご学校とは

飯綱町と都市がつながる、りんごがテーマの農業塾。

信州いいづなりんご学校は、「日本一のりんごの町」を目指す飯綱町が実施している、りんごがテーマの農業塾です。首都圏の方々を対象に、りんごづくりの奥深さ、魅力、おもしろさを知っていただき、 飯綱町とさまざまな形で長く関わり合いを持つ=関係人口となってもらおうと、2017年に始まりました。

これまでに、のべ300人近くの方にご参加いただき、入門編、中級編、上級編、OB編と、継続年数に応じたプログラムをつくってきました。さまざまな視点から「りんご」について知っていただくセミナーや 現地研修をご用意。さらに関心のある方には、1年を通じたりんごづくりを実際に体感していただき、年ごとステップアップしていく内容をご用意しています。

「りんご」ってどんな作物?
どうやって栽培する?
自分でもりんご農家になれる?

そんな思いをお持ちの方に、ぜひ参加していただきたい農業塾です。

詳しいコースやカリキュラムはこちら

「日本一のりんごの町」を目指す!
飯綱町ってどこにあるの?

長野県北部に位置する飯綱町は、人口約1万1千人、「北信五岳」を眺望する風光明媚な町です。緩やかな丘陵地帯で、町の中心部には信濃川水系の鳥居川が流れ、それを用水とした農業地帯が広がっており、さまざまな農産物が栽培されています。

中でもりんごは市場からの評価も高く、全国に流通するりんごの約100個に1個が飯綱町産。品種も多種多様で、実に約50種類ものりんごが栽培されています。

歴史的、文化的にもりんごとの関わりが深く、日本に残る数少ない和りんごのひとつ「高坂りんご」が現存し、今もなお栽培が続けられています。

いいづなのりんごが
おいしい理由

飯綱町は、夏場の降水量が比較的少なく、昼夜の寒暖差が大きい内陸性の気候です。果樹は日中、光合成で糖分を作り、夜間に呼吸活動のエネルギーとして消費します。夜間に気温が下がると呼吸が抑制されるため、昼夜の寒暖差が10度近くになることもある飯綱町では、呼吸によって糖分が消費されにくく、甘く濃厚なりんごが育ちます。平均気温も10℃前後と、寒冷地で生まれたりんごにとって最適な条件が揃っています。

たくさんの品種が
栽培されています!

飯綱町でりんごの収穫がはじまるのは8月頃から。夏から9月上旬頃までに収穫される早生(わせ)種、9月下旬から10月頃までに収穫される中生(ちゅうせい)種、11月上旬から12月頃までに収穫でき、保存性も高い晩成(ばんせい)種など、夏から冬にかけて、約50種類もの多種多様なりんごを味わうことができます。意欲的な生産者が多い飯綱町では、ヨーロッパなどで栽培が盛んなブラムリーシードリングやグラニースミスといった、加工に向く酸味の強い品種や、果肉の赤い「赤果肉りんご」など珍しい品種も栽培されています。

りんご学校で主要に扱うのは「ふじ」。りんごの王様とも評される代表的な品種です。
入門編の方々は「シナノスイート」を対象とする場合もあります。
※OB編はさらにさまざまな品種を対象とすることがあります。

飯綱町で栽培されている
りんごの一部をご紹介!

高坂りんご

今では当たり前のように食卓に並ぶりんごですが、日本に入ってきたのはわずか140年程前のこと。実は、それまでの日本で「りんご」として親しまれてきたものは、別にありました。それが、「和りんご」です。

長く日本人の生活と共にあった和りんごですが、現在その姿をとどめる場所は日本全国でもごくわずかしかありません。そのひとつが「高坂りんご」です。酸味と甘味、若干の渋みを持ち、多くが8月中旬頃に収穫され、お盆のお供え用としても重用されていました。また、花は観賞用としても親しまれていたそうです。

飯綱町では、300年以上の歴史を持つ高坂りんごを後世に伝えていこうと、高坂りんごを使ったシードルの製造も行われています。飯綱町は、貴重な和りんごを見て、味わうこともできる、類まれな町でもあります。

つながる関係人口

関係人口という言葉が使われ始めて数年が経ちました。

「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉です。

地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。

(総務省 関係人口ポータルサイトより)

りんご学校では、これまでに数多くの方にご参加いただいてきました。りんごが好きな方、果樹栽培に興味がある方、田舎暮らしを体験したい方、りんごを通じた新しい関係を築きたい方など、その参加理由はさまざまです。

そうした仲間が集まり、一緒に作業してきたことで、現在は、首都圏で実施するりんご販売イベントにも協力していただくなど、首都圏の皆さんと飯綱町の新しい関わり方ができてきています。

こうした関係性は、飯綱町にとっての財産です。

また、りんご学校は、りんごについて学びたいと考えている受講生の皆さんに、りんご栽培に必要な一定額をご負担いただきながら実施しています。ご負担いただくからこそ、出来る限り一緒に学んだり、作業したりしながら、りんごが収穫できた暁には、地域=飯綱町から、皆さんにその収穫物をお渡しするという、新しい農業の仕組みでもあると考えています。

飯綱版CSA(※)とも呼べる取り組みかもしれません。

(※)CSA=Community Supported Agricultureの略称。日本語では地域支援型農業と呼ばれるもので、前もって代金を支払うことで、天候不順による不作などの農業生産に関わるリスクを分散し、生産物を共有する仕組みです。

2020年ではコロナ禍に至り、せっかく〝りんご〟のご縁で広がり始めている人の輪を途絶えさせないよう、学びの面はオンラインセミナーを実施。今後は、オンラインセミナーと現地研修を併用して、進めていきます。

りんご学校は、まだまだ発展途上の取り組みです。多くの皆さんにご参加いただきながら、都市と地方=飯綱町のより良い関係性を築いていくための仕組みを作っていきます。

「日本一のりんごの町」を目指す飯綱町のりんご学校を、ぜひ受講してみてください!