STUDY
りんごについて学ぶ

日本のりんごは美味しい

世界的にみても、日本のりんごは特別美味しいといわれています。その秘密は、他国では考えられないほど、きめ細やかで高い技術の生産方法にあります。
なぜ日本のりんごは美味しいのか、その秘密についてお話しします。

全国のりんご生産量

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りんごの全国の生産量を見ると、1位は青森県で、全国に出回る約60%のりんごは青森県で生産されています。長野県は2位となっており、上位6位は長野県以外は全て東北で、りんごの産地はおおむね東北と言っていいでしょう。

世界のりんご栽培事情

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リンゴの歴史から品種、海外事情まで、非常に多彩な知識をお持ちの“りんご博士”こと小池洋男さんは「世界で一番丁寧に手を掛けてりんご栽培をしているのは、日本人だ」とおっしゃっています。同じアジアでも、中国や韓国などは欧米と同じようなカジュアルなりんご栽培を行っていますが、日本はというと、言葉は悪いかもしれませんが、効率が悪いほど丁寧に栽培をしているのだとか。
2019年のデータによると、りんごの生産量が多い国は群を抜いて中国(4000万t)で、次いで2位はアメリカ、3位はポーランド、4位はトルコ、5位はイランとなっています。共通して言えるのが、国土が広く涼しい気候、標高が高いということです。そして、日本のように手間暇かけるのではなく、カジュアルな栽培方法で沢山の量を生産し、誰でも買いやすい値段で流通させるのが一般的なりんごへの考え方です。
このように、りんごとひと口で言っても、味や栽培方法、考え方などが世界中のさまざまな国で違うのも、りんごの面白さのひとつです。

産地によって味が変わる

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2020年に収穫された産地別の「サンふじ」を、飯綱町の者で食べ比べをしてみたことがあります。6産地から等級が同じ「サンふじ」を取り寄せ、ブラインドテストを含む食べ比べ行いました。
結果は、見た目はもちろん、味についても大きな違いを感じました。日本のりんごは、食べた時にまず甘みを感じ、それから酸味や香りが広がります。
個人的な感想ですが、青森県のりんごはすっきりとスマートな味わい、岩手県、山形県、飯綱町のりんごは、食べた後に後味が残る濃厚な味わいでした。
このように、同じ品種でも産地によって味の違いがあり、スーパーなどでりんごを買う際でも、ご自分の好きな味の産地を探してみるのも面白いかもしれません。